バランス釜のお風呂

 不動産情報の広告の設備の中で
 「追焚可(バランス釜)」という文字を目にしたことが
 ありますか?

 バランス釜ってどんなもの?

 という疑問にお答えします。

 今は設備的にも少なくなってはいますが
 築年数が古い建物にはまだ「バランス釜」のお風呂が
 設置されていることもあります。

 

バランス釜のお風呂

バランス釜のお風呂

バランス釜の風呂&トイレ同室

バランス釜の風呂&トイレ同室

 もともとは、1960年代の公団住宅が建設されたときに
 考案され全国に普及されました。
 しかし、近年では屋外壁掛け式の風呂給湯器が主流となり
 住宅の集中給湯システム化が進んだことと、浴槽を広く取
 れることでバランス釜の普及が衰退します。
 1990年代以降にはバランス釜のお風呂はほとんど
 見られなくなりました。

 バランス釜の長所としては、浴槽と風呂釜が接しているため、
 エネルギーの損失が少なく経済的ということがあげられます。
 また、浴槽に溜めた水を沸かす機能だけでなく、追焚き機能・
 沸かし直しの機能を持ち、シャワー機能を持つ機種もあります。
 また、使用時に電力を必要としないため、水とガスさえ出て
 いれば停電が発生しても入浴が可能となります。

 欠点としては・・・
 バランス釜を設置する場合には、給排気を安全に行なうために
 浴室内から戸外へと通じる排気筒を浴室内に設置する必要が
 あります。また換気を確保するために浴室に換気窓を設ける
 ケースが多いので窓がある浴室に設置が適しているので現在の
 窓がないユニットタイプの浴室には難しいですね。
 また、浴槽と釜を結ぶパイプの上部まで水を張っていないという
 ことや、浴槽の水栓の抜けや摩耗があることで水漏れが起こる等、
 空だきによる火災の危険性もあります。
 (バランス釜風呂の種類で空だき防止機能を備えた機種も有。)
 浴槽の上部だけが熱くなり、かき混ぜて湯温を均一化しなければ
 ならないことや、浴槽内の湯を自然循環させるため、風呂釜内部
 に湯垢や汚れが溜まりやすく、また浴槽の裏側や釜の裏側は狭く
 清掃が十分にできないという欠点があり、普及もなくなっている
 のでしょう。

 バランス釜が故障した場合は下記のように給湯器付きの浴槽に
 変更しますと、浴槽自体も大きくなりゆったりしたサイズの
 お風呂になります。
 追焚機能はなくなりますので足し湯などして熱いお湯を入れ
 ましょう。

給湯器付きの浴槽

給湯器付きの浴槽

バランス釜からリニューアルした浴槽

バランス釜からリニューアルした浴槽

 バランス釜からこちらの給湯器式の浴槽に代わり
 広くなった浴槽でゆったりお風呂が入れます。

 ★ バランス釜から給湯器式お風呂にリニューアルしたお部屋はこちら

   → 高尾駅から徒歩8分の 「カーム・ハウス